風の匂いや空の高さに少しずつ秋の気配も感じられるようになりました。海の幸もそろそろ秋のものが出て参ります。金華さばもそのひとつですが、そのような種類のサバがいるという訳ではありません。金華さばは、秋から冬にかけて南三陸の金華山周辺海域で穫れる真さばのことです。
一般的にサバは、エサを求めて海を回遊しながら過ごす魚です。ところが、黒潮と親潮が混ざりあう金華山周辺は、エサが豊富なため、この近辺に住むサバはここをほとんど動きません。回遊をせずに豊富なエサをたっぷりと食べられるので、上質な脂が身に入り、そのなかでもさらに選びぬかれた一部のサバのみが、「金華さば」になれるのです。
大きな身にたっぷりとのった良質な脂は、これからの旬の季節には20~30%にもなるといわれ、醤油をかけても弾いてしまうほどなのだとか。一方で、濃厚ながらも脂が口の中でさっと溶けてしまうので、しつこくなくて食べやすいのも人気の秘密のようです。
また、魚の脂には中性脂肪や動脈硬化のリスクを減らしてくれるEPAやDHAといった栄養素が含まれています。脂の多い金華さばには、この栄養素が通常のサバより多く含まれているので、「おいしくて体にもいい」という、まさに理想的な食べ物なのです。足が速いと言われるサバもシメサバにすれば美味しく保存も出来ます。それを棒寿司にすれば、別格の味わいが楽しめます。栄養豊かで美味しい金華さばをぜひ一度お試し下さい。
私たちは毎日、大切な命を頂いて命を繋いでいます。季節の恵みに心を込めて“いただきます”の気持ちを忘れずに過ごしたいですね。
<わたしたちは伊勢神宮・出雲大社 奇跡の両遷宮「神の宮」 増浦行仁写真展に協賛しています>
1963年生まれ。1981年渡仏。1983年 VOGUE(Paris)ギィ・ブルダンのアシスタントとなる。1987年サロン・ドートンヌ入賞。ルーブル、オルセー、パリ近代美術館、ロダン美術館にてポスト印象派の彫刻を撮影。1988年フランス国立図書館に作品31点が永久保存される。2002年、フィレンツェのカーサ・ブオナローティ(ミケランジェロ美術館)を皮切りに、2003~4年日本国内各地にて『GENESIS』(ミケランジェロ作品集)展開催。2006年より神宮司庁の許可を得、伊勢神宮「第62回式年遷宮」ならびに2008年より出雲大社「平成の大遷宮」の撮影をそれぞれ開始する。2013年5月に出雲大社、10月に伊勢神宮の正遷宮(神体の渡御)が行われるまで撮影に従事。これらの撮影作品は『神の宮』として国内外で巡回展を開始。同時に日本の精神文化、その自然観と伝承知による地球40億年の生命の継承を伝える「神の宮共働態」を結成。 写真集『GENESIS』『天狗の棲む山』、関連書『おれは土門拳になる~“奇跡の光” にたどり着いた写真家・増浦行仁の生き方~(村尾国士/著)』
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